影響を受けたマンガ :「無いですね。漫画のストーリーは完全にオリジナルで、特に既存の作品の影響を受けたとは思いません。
トーンの貼り方や女の子の描き方等は「I's」を参考にさせてもらいましたが。
好きな漫画という意味でしたら「最強伝説黒沢」や、「バカボンド」、「あしたのジョー」です。」
得意なテクニック : 「トーンによるキャラクターの描き分けですね。
基本的にキャラクターはトーン濃度で描き分けてますから、
「このキャラ誰だっけ?」と思ったら、髪のトーンをみれば分かります。」
ストーリーのアイデアはどんなとこで生まれた? : 「私は、作品にメッセージ性を持たせたいと考えています。
日頃疑問に感じた事や、不満に思った事、感動、悲しみ、哀れみ等からテーマを決めて、
それに合わせてストーリーを作っていますので、「日常の中で生まれた」ですね。」
あなたにとって漫画とは? :「「アフリカの草原」ですね。
まさに弱肉強食で、実力差がここまでハッキリと結果に出る仕事って中々無いですから。
まぁ、その分やり甲斐もあるんですけど(笑)」
作品について一言 : 「作品の内容については、あまり語りたくないですね。
何度も読み返して欲しい。
それだけです。」
≪以下、2013年インタビュー≫
―今回も執筆お疲れ様でした。創刊号から数えて今年で4回目になります。漫画を描くことにも慣れてきたと思いますが、今作品の制作は順調に進みましたか?
『いやー、本当に今回は苦労しましたね。モチベーションが全然維持出来なくて・・・。というのも、自分の作品が全然面白く感じなかったんです。
今までも、そういうことは良くあったのですが、今回は閾値を逸脱していましたね。まあ、結果的にはすごく面白くなりましたので、とんだ取り越し苦労だったんですけど。なので、順調とはちょっと言えなかったかもしれません。』
―やはりそう簡単にはいかないのですね。でも今の話って・・・先生の話だと描いている途中までは面白くなかったのに、描き終わったら急に面白かったということですか?
『そうですね。僕の作品は、まずオチが決まって、オチに意味を持たせたり、オチまで話を繋いだりと、途中に起伏が少ないんです。だから、どうしても作業的になってしまうんですよね。ラストに掛けて、気持ちが盛り上がって行く事が多いですね。』
―あぁそういう意味だったのですね。なるほど。今の話で、先生はオチを先に決めるというのがありましたが、その中には残念ながらボツになってしまったアイデアも?
『ありますね。
ネタバレになってしまうかもしれませんので、多くは語りませんけど、二号の「三つの柱」の最後では天使が出てくるという案もありました。天使から誰か一人にメッセージを送れると言われ、色々な人の反応を見て、誰に送るか悩む。これは、第一章の描き終わりまではその内容で描くつもりでしたね。ページの都合上、変更したのですが(笑)』
―そんな話が(笑) ただでさえ「三つの柱」は大作でしたからね。そう考えると今作は比較的コンパクトになっていますよね? 『ですね。今回は、どれだけ早く終わらせるかを意識して描きました。削れる所は、全て削り、削っちゃいけない所も削り、背景は極力少なく、顔のアップを多用しました。
恐らく一ページ当たりに掛けた時間は三割から四割程度、削減してますね。ただ内容の方は削ってませんので、このインタビューを先に見てる方は心配しないでくださいね(笑)』
―早く終わらせることを意識したっていうのは・・どういう意味が・・?単に原稿の締切の問題ではなく、先生のことなので何か他の狙いがあったとか? 『いえ、嫌な事は早く終わらせたかっただけです。』
―皆さんの話を聞いてると、やはり漫画を描くのは思っている以上に過酷なんだなって感じますね。ただそんなこと言いながら、先生はすでに4作品を描いてらっしゃるじゃないですか。
ちなみに描きたい内容だとかアイデアっていうのは尽きないものですか? 『なんとも言えないですね。
私の場合、現実で起こった出来事から、感じた事や思った事をテーマにして描く事が多いので。
二号では、祖父や親類が亡くなってしまった事。
三号では、妹が結婚した事。
創刊号では、あっ・・・創刊号は特に無いですね。
まあ、そんなこんなで四号では、一度自分と向き合ってみました。
だから、自分の事がテーマになっていますね。
そういう意味での描きたい物は、まだそれなりにあります。
ただ、テーマを決めてから、それを漫画のストーリーにする所のネタは、残っていません。』
―そうやってテーマが決まっていくのですね。そのときの自分の想いを内容に反映させるというか。いやー、次回作も今から楽しみです。
では、もう最後になってしまいますが、このページを見ていただいている方々にメッセージをお願いします。 『みなさま。
「こんなの10分で描ける。」
なんて思っていませんか?
甘いです、2時間掛かります。 ネームやトーン貼り、セリフ入れを考えれば3時間。 さらに、途中の小休止、打ち合わせなんかを入れたら、1ページ当たり4時間程度掛かっているでしょう。
ジャンク四号の総ページ数は約240ページ、表紙やなんだかんだとありますから、ジャンク四号制作に掛かった時間は概ね1000時間ですね。
さあ。 手間共、いつもお客様にジャンクを進めるときは
「原価600円のジャンクが今なら100円、赤字覚悟の出血大サービス。」
等と申し上げて参りました。 ただ、あくまでもそれは材料原価の事です。 1000時間を仮に時給1000円で換算すると、100万円になります。 今回、ジャンクを700部刷っていますので、一冊当たり約1400円、材料原価と足せば2000円で御座います。みなさまに言わせて頂きます。
「原価2000円のジャンクが今なら100円、赤字覚悟の出血大サービス。」
・・・ありがとうございました。』
<以上>